読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

カルティエ ディアボロというモデルを勝手に語る

私の逸品 ファッション 時計

f:id:maki-tki:20170320224421j:plain


お題「腕時計」

カルティエの腕時計といったら何を思い浮かべますか?
OLさんも含め大人気、どんな服装にも使えるタンクフランセーズだったり、可愛らしい印象のバロンブルーだったり、最近のモデルではクレ・ド・カルティエだろうか。
今日はそんなちょっと軽い時計の話でもだらだら付き合っていただけたら。


「レディースの高級腕時計ブランド」として一般的によく上がるブランドは、ロレックス、オメガ、カルティエ、ブルガリ、エルメスあたり(ちょいマイナーなのは、ジャガールクルトとか、パテックフィリップとか、オーデマ・ピゲとか?あとは国産でグランドセイコーは、最近雑誌でよく見かける気がする。グランドセイコーよりクレドールの方が好みだが)だと思う。
機械の素晴らしさや堅牢性、ついでに資産価値を考えれば断然ロレックスだろうが、私が好きなのはカルティエだ。


何が好きかと言われて一言で伝えるのが難しいところではあるが、あのローマンインデックスの「いかにも」なカルティエらしさと、上品さ。
あとは、私が所有する「ディアボロ」というモデルでは、竜頭のデザインと、ベゼルのふっくらとした具合が好きだ。
このベゼルは私が知りうる限りのカルティエの腕時計の中で、最も好みであり、美しい造形だと思う。
カルティエ=タンクか、サントスか、バロンブルーあたりのイメージが強いが、今回はこの「ディアボロ」というモデルについて私なりにいろいろ書かせていただきたい。

カルティエディアボロについて

1910年に販売されたモデルらしいが、現在中古市場に出回っているものはほぼ1990年に復刻で販売されたモデルだと思われる。
ディアボロは空中コマを意味するらしく、竜頭(時間調整部分)やベルト取り付け部分がそれをイメージしているらしい。
いずれ1910年のモデルも拝見したいものだが、おそらくアンティーク市場にもほぼないものだろう。見たことがない。
ステンレスモデルが存在しない、いわゆるタンクアメリカンやベニュワールなどと同じ高級ラインに属するモデルで、
本体は、K18YGとY18WG(K18RGは見たことがない)、プラチナの3種類で、文字盤はそれぞれ2種類ずつ+デイトの有無=4種類。
さらにレディースモデルとメンズモデルがあり、モデルによるがクォーツモデルと手巻きモデルがあるはずだ。
私が所有しているのは、K18YGで、エナメル文字盤、手巻き機構、メンズサイズのディアボロである。
購入当初はムーブメントはETAかと思っていたが、ピアジェの薄型ムーブメントらしい。

とある中古時計屋さんで

ディアボロについては、実物を見るまで存在自体を全く知らなかった。
たまたま、とある中古時計屋さんの新着をネットで見ていたところ、この時計がデッドストックで入荷したことが書いてあり、
ちょっと気になるなと思ってそこの時計屋さんに足を運んだのだ。
その頃は、ロレックスのデイトジャスト(26mm)のとある文字盤のモデル(並行輸入店にないようなモデル)が気になっていたが、
視認性が悪く、ちょっとなぁと思っていたところだったので、気になる時計は片っ端から見ている状態だった。

でもカルティエって宝飾系じゃん?OLが揃いも揃って(とまでは言いませんが)タンクフランセーズじゃん?やっぱり時計は時計屋の方がいいんじゃない?しかもイエローゴールドの無垢っていつつければいいの?
なんて思っていた私だったが、その時計屋さんで出してもらって、腕に乗せて、即決で購入した。
高級腕時計としては超高級なお値段ではないにしても、45万。決して安くはない。が、即決した。

完成された造形美

f:id:maki-tki:20170320224516j:plain


ラウンド型のモデルは腕時計の定番であり、どのブランドでも絶対に出しているモデルだと思う。
カルティエでも、いくつかそういうモデルはある。
ブランドごとに趣向を凝らしたモデルが多く、見ているのは楽しいが、買うことはなかった。
「なんだかんだ言ってラウンド型は普通」…この評価を覆したのがディアボロだった。

パッと見、ギラギラ感もなく、革ベルトの時計なので地味にも見えるかもしれない。
ただベルト取り付け部分や竜頭など、細かな部分も含め全体的にとても素晴らしい作りなのだ。
文字盤自体はギョーシェも何もない真っ白な文字盤にただの黒のローマンインデックスという、一歩間違うとつまらないもの。
だが、針はブレゲ針で、なんといっても文字盤を覆う時計本体のデザイン性が高いのだから、個人的には文字盤はこのくらい落ち着いていた方が良いように思う。
32mmというサイズも、この当時はきっとメンズサイズだったのだろうが、現在ではレディースとして扱っても全く問題ないサイズ感だ。


f:id:maki-tki:20170320224558j:plain
f:id:maki-tki:20170320224610j:plain


最近のモデルではまず見かけることがないガラスデザイン。
中心に向かって盛り上がるデザインで、もちろん正面から見ても全くわからないが、サイドから見ると変わったデザインでなかなか面白い。
またこれによって視認性が犠牲になることはなく、しっかりと時計としての機能も担保しているのが素晴らしい。
まるでベニュワールのようなやや膨らんだベゼルも含め、完璧としか言いようがない時計だが、個人的に一番この時計で素晴らしいのは何と言っても竜頭である。


f:id:maki-tki:20170320224625j:plain


特に感じることだが、一般的にレディース時計の竜頭は、非常に巻きづらい。
自動巻きならまぁ仕方ないが、手巻きの場合、巻かないと動き出さないのに巻きづらいというのは、それだけで気分が落ちてしまいそうだ。
このモデルは、非常に竜頭の扱いが楽で、手にきちんと収まり、巻きやすい。
きちんと思っているとおりに操作できるというのは、それだけで価値が高く、しかもデザイン性もあるのだ。
「初めて腕時計を作ったのはカルティエである」と言われており、「Dバッグルを初めて作ったのもカルティエである」と言われているだけあって、装飾美だけではなく、機能美も考えて作っているのだろう。
一般的にはマイナーなデザインだろうが、この時計に対する本気は十分に感じ取ることができる、そんなモデルだ。


f:id:maki-tki:20170320224644j:plain
もう生産終了となっているが、カルティエの時計は人気があってもブランド側の意向であっさり廃盤となることが多い。
このモデル以外にも、探してみると現行とは違う、美しいモデルが多々あるのだ。
変わらない良さがロレックスなら、流行りやブランドの好みの移り変わりが楽しいのがカルティエだ。
このモデル以外にもいくつか持っているので、そのうち語れたら語りたいと思う。